ストーリー |
主人公の藤原淳志は、物心がつく前から孤児であり、今まで孤独な人生を生きてきた。 淳志は、現在の演劇界では知らない者はいない程、名が知られた有名役者であった。 だが最近では、自分の中に駆り立てる情熱がないままに、無機的な演技を続けていた淳志。 ある日、長友百合枝という良家育ちのお嬢様に出会い、財産目当てに結婚を企てる淳志。 それと同時に、演技の努力も怠け続け、ますます力が衰えていく淳志。 その時、淳志の演技に恋焦がれて、女優を志し始めた楠木杏奈と出会う淳志。 純粋に夢へと突き進んでいく杏奈の<ひたむきな美しさ>に、熱く燃えていた過去の自分を重ねる淳志。 ある日の舞台本番。淳志は百合枝を奪おうとする伊達龍太郎に嫉妬し、妙な行動をし始める。 狂気した淳志の芝居に、舞台は大混乱のまま強行中断。警察沙汰の大事件となる。 その混乱の中で、『俺は役者でしか、生きていく術がないんだ』と、改めて覚悟を決める淳志−−。 役者という名の狂人を描く、トリプル三角関係の恋愛コメディーの大傑作! 劇団・浮草テント流エンターテイメント!! ジャン=ポール・サルトル三部作の第一弾!!! |